胃カメラ

日本の最新のがん統計で、胃がんはがんの罹患数（新たにがんと診断された人）第２位、死亡数第３位です。胃カメラを定期的に受けることで、胃がんや食道がんの予防や早期発見が可能です。

検査した方がいい人

• ピロリ菌陽性もしくは除菌後
• 胸やけ、胸痛、食べ物がつかえる、熱いものがしみる（食道がんの疑いがある症状）
• 黒い便、吐血、貧血、みぞおちが痛い、食欲がない、胃もたれ、胃の不快感、体重減少（胃がんや胃十二指腸潰瘍の疑いがある症状）
• 喫煙や飲酒を長期間続けている
• お酒で顔が赤くなりやすい
• 以前の検査で慢性胃炎（萎縮性胃炎）、胃十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんを指摘された
• 家族でピロリ菌、胃十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんの方がいる
• 35歳以上で一度も検査を受けたことがない

検査の予約

• 胃カメラは電話でも予約可能です。
• 絶食で来院いただければ予約状況により当日検査も可能です。
• 大腸カメラと同時検査も可能です。その場合は事前に受診し予約が必要です。

鼻からの胃カメラ（経鼻内視鏡）

胃カメラには口から挿入する方法と、鼻から挿入する方法があります。鼻からの内視鏡は先端径が約5.4mmです。
内視鏡で苦しいのは舌の奥（舌根）にカメラが触れ嘔吐反射（吐き気）が誘発されるのが原因です。よって、鼻からの胃カメラ（舌根に触れないルートからの挿入）の方は苦痛が少ないとされています。
また、鼻からの胃カメラは会話しながら検査ができますので、対話し状態を確認しながら検査が可能です。
もちろん口からの検査もおこなっているので、鼻からか口からか選択することができます。

最新の内視鏡機器

以前は鼻からの内視鏡は画像解像度も悪く、光源も弱いため病変の見落としが多いとされていました。しかし、近年の技術の進歩により経鼻内視鏡も経口内視鏡に匹敵するものへと進化しています。

画像の比較（オリンパス社提供）

Narrow Band Imaging（NBI、微細な病変部を見やすくする技術）

当院では必要に応じてNBIや色素散布法を併用することによって見落としのない検査を提供いたします。

NBI観察では上のように分かりにくい早期の食道癌や胃癌を識別することができます。

鎮静剤使用について

ご希望のある方には、ご相談させていただいた上で、呼吸管理（酸素飽和度測定）のもと、点滴で鎮静剤を使用することができます。鎮静剤は精神的な緊張を和らげる作用のある薬で、使用することで検査への不安や緊張がなくなり検査を楽に受けることができます。使用する量によりますが、ぼんやりしているうちに検査が終わることもあれば、寝ているうちに検査が終わることもできます。妊娠中や授乳中、鎮静剤にアレルギーのある方は原則使用できません。鎮静剤を使用した場合は、当日の車やバイクなどの運転はできませんのでご注意ください。

胃カメラ検査の流れ

検査当日の注意点（ご自宅にて）

• 検査を午前中に受けられる方は朝食を、午後に受けられる方は昼食を抜くようにお願いいたします。
• 水やお茶以外の飲み物はお飲みにならないようご注意ください。

STEP 1　ご来院

• まず検査の前に胃の中をきれいする消泡剤（白い液体の薬）を飲みます。
• 鼻からの検査を希望される方は鼻の通りをよくする薬（血管収縮剤）を両方の鼻腔に噴霧します。
• 口からの検査を希望される方はのどの麻酔をします。

STEP 2　ベッドに横になる

• ベッドの上に左側を下にして横になります。
• ご希望に応じて呼吸管理（酸素飽和度測定）のもと、点滴にて適切な鎮静剤を使用することも可能です。

• 鎮静剤を使用した場合は、当日の自転車・車・バイクなどの運転はできませんのでご注意ください。

STEP 3　内視鏡の挿入

• 内視鏡を挿入します。力を抜いて楽にしてください。
• 検査中もモニターで検査の様子をみることができます。
• 鼻からの検査では口は自由に動かせますので検査中も医師と会話できます。

STEP 4　検査は数分

• 食道・胃・十二指腸をすみずみまで観察し、異常がないかチェックします。
• 検査時間は5～10分程度です。

STEP 5　検査終了

• 鎮静剤を使用された方は30分～1時間ほどお休みいただきます。
• 結果説明の準備が整うまで待合室で少々お待ちください。
• ご気分が悪い場合にはすぐにお申し出ください。

STEP 6　検査結果

• 検査時に撮影した画像を見ながら検査の結果をお伝えします。

• 組織採取を行った場合は、後日検査結果をご説明いたします。

STEP 7　帰宅

• お気をつけてお帰りください。

検査後の注意点

• 鼻は強くかまないようにしましょう。
• 鎮静剤を使用した場合は、当日の車・バイク等の運転はできませんのでご注意ください。
• 飲食は検査終了の30分～1時間後から可能です。

• 組織採取を行った場合は、2～3日は飲酒や辛い物、コーヒーなどは避けるようにしましょう。

料金表