日本の最新のがん統計で、大腸がんはがんの罹患数(新たにがんと診断された人)第1位、死亡数第2位(男性2位、女性1位)で増加傾向です。大腸内視鏡検査を定期的に受けることで、大腸がんの予防や早期発見が可能です。
検査した方がいい人
- 便潜血陽性
- 便秘や下痢、腹痛などの症状が長期に続く
- 便に血が混じる、トイレットペーパーに血が付く、便が細くなった、残便感がある
- 以前の検査で大腸がんやポリープを指摘された
- 家族で大腸がん、大腸ポリープの方がいる
- 40歳以上で一度も検査を受けたことがない
検査の予約
- 完全予約制ですのでまず外来を事前に受診する必要があります。その際検査の説明と血液検査、前日の下剤をお渡しします。
- 当院では診察日は毎日大腸内視鏡検査をしています。
- 院内に1人1つ専用のトイレを準備していますので、院内で下剤を飲まれる方はお昼頃までに検査を終えることができます。
- 自宅で下剤を飲まれる方は午前中に家で下剤を飲んだ後、午後3時以降に来院していただき検査をします。
- 胃カメラと同時検査も可能です。
- 下剤を飲むのが苦手な方には胃カメラから下剤を胃や十二指腸に直接注入する「下剤を飲まない大腸カメラ」も実施しています。
大腸ポリープとは?
大腸ポリープは自覚症状がほとんどなく、本人が気づかない間に大腸にでき、成長し、ある程度以上の大きさになると、がんになる可能性が高くなります。まだがんではない良性のポリープの段階で切除してしまえば大腸癌の発生を未然に防ぐことができます。
鎮静剤使用について
ご希望のある患者様には、十分にご相談させて頂いた上で、呼吸管理(酸素飽和度測定)のもと、点滴にて適切な鎮静剤を使用いたします。
なお、鎮静剤を使用した場合は、当日の車・バイク等の運転はできませんのでご注意ください。
大腸内視鏡検査の流れ
検査前日
- 夕食は午後9時頃までで以降固形物は摂らないようにしてください。
検査当日
- 検査時に検査着に着替えていただきますので、着替えやすい服装でお越しください。
- STEP 1 ご来院
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- 大腸の中をきれいにする下剤を飲んでいただきます。
- 何度かトイレに通って腸の中を空にします。(当院では1人1つ検査専用のトイレを用意しています。)
- 自宅で下剤を飲んでくる場合は、午後に来院していただきます。
- STEP 2 検査着に着替えます
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- 大腸カメラ用のズボン型検査着です。
- おしり部分に切れ込みがあり、おしりを出さなくても検査ができるようになっています。
- STEP 3 ベッドに横になります
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- 検査用ベッドに、左を下にして横になります。
- 鎮静剤の使用を希望される方は点滴を行い、鎮静剤を投与します。
- STEP 4 内視鏡を挿入
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- 肛門から内視鏡を挿入します。
- 力を抜いて楽にしてください。
- STEP 5 検査は10〜20分
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- 大腸の一番奥(盲腸)まで挿入し、空気を入れながらすみずみまで観察していきます。
- 検査は10〜20分で終了します。
- ポリープをみつけたら、血液検査の結果や抗血栓薬(血液サラサラの薬)の服薬状況に応じて切除していきます。
- STEP 6 検査終了
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- ご気分が悪い場合にはすぐにお申し出ください。
- 鎮静剤を使用された方は30分~1時間ほどお休みいただきます。
- STEP 7 検査結果
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- 検査時に撮影した画像を見ながら検査の結果をお伝えします。
- 組織採取を行った場合は、後日検査結果をご説明することがあります。
- STEP 8 帰宅
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- お気をつけてお帰りください。
検査後の注意点
料金表
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
大腸カメラ (観察のみ) |
約2000円~ 3000円 |
約6000円~ 7000円 |
大腸カメラ +生検検査 |
約3000円~ 4000円 |
約9000円~ 15000円 |
ポリープ切除 | 約7000円~ 9000円 |
約20000円~ 30000円 |